●井上堯之

井上堯之さんの名を聴いて、思い出すのはザ・スパイダーズ?それとも太陽に吠えろ?昭和を生きてきた方々にとっては、数々の名曲・名演が脳裏に甦ってくるのではないでしょうか?現在67歳ですが、まだまだお若く、元気!「旧友〜いのちの花を咲かせましょう〜」のテーマの下、ソロツアー中の井上堯之さんです。
ザ・スパイダーズはビートルズからの影響が色濃く出ていたバンドでしたが、井上さんご自身のルーツは?
僕自身のルーツはエルヴィス・プレスリーのジャイムス・バートン!かと言ってそれはコピーしてないの。でも、最もエキサイティングなギターとして僕の印象の中にあるの。で、エルヴィス・プレスリーの伴奏を自分なりに考えたりして弾いてたね。それから、ベンチャーズの前にベンチャーズみたいなグループがアメリカにはあったの…バンドの名前は忘れちゃったんだけど、それを聴いて「あっ!こう言うスタイルがあるんだ!」と思った。エレキのインストゥルメンタルを初めて知ったのがその時だった。それとチャック・ベリー!「真夏の夜のJAZZ」という映画の中でチャック・ベリーを見たの。そして「あ〜成りたい!」って思ったの。そっから始った。
最初に手されたギターは何でしたか?
一番最初は日本のギターでしたね…ナルダンというメーカーのピック・ギター。「f」穴のフルアコでね、¥8,000でした!大学出の初任給が¥9,000という時代でした。エレキを弾くようになったのは、スパイダーズになってからで、最初はGibsonのSG、それからEpiphoneのセミアコになりました。
スパイダーズ解散後、PYGを経て井上堯之バンドになってからはバックバンドとしての活躍が多くなりましたね。
その頃にね…Charが当時の雑誌のインタヴューで「日本のロックバンドは井上バンドに負けている」って言ってたね。沢田(研二)のバックで歌謡曲のような曲ではあったけど、「それを、いかにロックにするか?!」と考えながら演っていた時代でした。
そいえば、当時の歌謡曲…例えばキャンディーズの曲なども、今改めて聴いてみると、最近のロックバンドよりズっとファンキーでロックしてますもんネ。
ねぇ!ロックしてるよネ!キャンディーズやピンクレディーなんかはJAZZミュージシャンがアレンジしていたよね。
その頃、楽器屋さんとはどの様なおつき合いをあれてましたか?
若い元気な頃はね、楽器屋さんに電話して「何か持ってきて」とだけ注文してた。メーカーや機種名で注文するのではなく「何か持ってきて!イイのがあれば」。PYG、井上バンド時代はそんなノリだった。高級ギターはなるべく避けてたし、余りこだわらなかったし…その楽器屋さんもボクの事をよく解ってくれている人だったからね。ただ…その時GibsonのL6というギターを気に入って使ってたら、ある日「サンタナみたいだ」って言われてね…後で気付くとサンタナが同じのを使ってた。それで、そのギターはやめちゃった。後…ケンタッキーで急にアコギが必要になって、楽器屋に入った…そこでGuildの素晴らしいギターに出逢い、買ったんだけど、後でクラプトンモデルだって判って、すぐ人にあげちゃった。
最近流行のシグネチャーモデルやカスタムオーダーはお考えにはならなかったのでしょうか?
こういう仕事をしていると、日本の楽器メーカーの職人さんたちとたくさん知り合うわけ…で、色んなメーカーさんがギターを持ってきてくれるんだけど、ただそのどれかを使っちゃうと「コチラを弾けばアチラが立たず」ってことになるからネェ。だからFenderやGibsonが中心だった。でも最近、日本のギターを使い始めました!日本のギター、アイデンティーを世界に発信しよう!という意識を持ってね!意識だけよ、力量の話ではありませんので(笑)
それでは、今日お使いのギター・機材について教えていただけませんか?
今日はYAMAHAのパシフィカ…スティール弦のアコギはYAMAHAのAEX。これは1台でアコギとJAZZサウンドを出すことができる。テスト途中のギターを持ってきちゃった(笑)だからシリアルNo.が入ってないの。言っときますが製品の方が遥かにイイです!それからピックギターはTaylor、ナイロン弦はYAMAHAです。機材類は、BOSSのオーバードライブとチューナー、KORGのはギターを持ち替える際のスイッチ0N/OFFです。だからエフェクターとしてはBOSSのオーバードライブだけ。アンプはFender。それからイクリプスのスピーカーを持って来ました。
今回のツアーは「旧友〜いのちの花を咲かせましょう〜」というタイトルが付けられていますね。
「旧友」というのは、そろそろ人生の秋に差し掛かり…「みんなで美しい冬を迎えましょう」という同年代の友人たちへのメッセージ。「いのちの花を咲かせましょう」というのは、昨年「Love Rhythm」という組織ができまた。その目的は障害者アスリートを支援することです。彼らへの応援ソング「いのちの花」を僕が担当したこともあって、「旧友〜いのちの花を咲かせましょう〜」というテーマで始めました。ま…つまり「イキイキと生きていこう!」ってことですヨ。
客席にはスパイダーズの衣装に身を包んだ女性ファンがいたりして…タイトル通り、旧友たちとの再開を喜ぶような和やか雰囲気に包まれたコンサートでした。弾き語り中心のメニューでしたが、4本のギター、各々の特徴を活かしたインストナンバーも多く演奏され、途中「太陽に吠えろ!」の声がかかると「マカロニ刑事殉職シーン」の名演が再現されるなどのハプニングも有りました。1時間半に及ぶステージをこなした、井上さん。まだまだ若い!
インタヴュー:2008年5月25日(日)
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YAMAHAのAEX(左)と同じくYAMAHAのパシフィカ(右)。アンプはFenderです。
Taylorのアコースティック(左)とYAMAHAのナイロン弦ギター(右)。その右にあるのがイクリスプのスピーカー。
左からBOSSのOD-3(オーバードライブ)BOSSのTU-2(チューナー)KORGのDT-10。
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取材協力
●ライブハウスUNICORN
 〒590-0061
 堺市堺区翁橋1-10-17天馬ビル2F
 TEL.072-225-5515
いのちの花/井上堯之
井上堯之のニューシングルは「北京パラリンピックへの道」障害者アスリートたちへの応援ソングです。
¥1,000[MW-7001]
WHITE LINE/井上堯之
2008年6月4日リリース予定。井上堯之のニューミニアルバムです。
¥1,575[MW-8001]