●Toshi Hiketa
今回の来日メンバー、左からレイ・ルジアー(D)、トッド・ジェンセン(B)引田寿徳(G)[敬称略]
MPSweb、第1回目の「pick up artist」は、David Lee Roth BANDなどで海外で活躍中の日本人ギタープレイヤーToshi Hiketa(引田寿徳氏)。OSM(大阪スクール オブ ミュージック)で行われた「スペシャルロックライブ&クリニック」のため来阪中の引田寿徳氏にZOOM UP!!
前回、私たちが観せていただいたLIVE(2005年2月・京都)では、モモセブランドのストラトキャスターを使用されていましたが、最近ではモモセがメインですか?
そう、日本で活動しているバンドとかインストゥルメンタルのバンドなどでは、基本的にはモモセさんのギターがメインですね。実はモモセさんより「トシヒケタ・モデル」のストラトが製作されることになったんですヨ!
それは楽しみですね!ではそのトシヒケタ・モデルの内容を教えていただけませんか?
ボクはストラトって好きなんですけど…ストラトってやっぱり改造するじゃないですか?ピックアップを替えたりネ。だから今度のボクのストラトは「買ったらそのまま使える!」というのがコンセプトなんです。フレットもピックアップも…配線に至るまでボクの“コダワリ”を全部入れてるんでモウそのまま使ってください!!
ピックアップは何が搭載されていますか?
ボク自身のギターには今、マイケル・ランドゥーに譲ってもらったダンカンのカスタムモデルが載っているんだけど、今回のトシヒケタ・モデルにはディマジオの「ヴァーチャル・ヴィンテージ」という、かなり“それ”に近いモデルがあるんで、それを載せようと思ってます。
仕様はやはり3シングルコイルですか?
そう!でもデイヴのバンドではサーのハムバッカーを使ってるんですよ。デイヴのバンドではやっぱりエディーの音を再現する必要がありますからネ。でもインストゥルメンタルのバンドなどでは3シングルのギターを使いますね。シングルで強い音を出すのは難しいけれど、3シングルの方がハーフトーンを含めてバリエイションがあるし、それにハムバッカーで強い音を出すのって普通でしょ!
発売時期はもう決まっているんですか?
秋の楽器フェアの前には!と思ってます。
先頃発売されたトモ藤田さんのアルバムにも1曲参加されてますネ。普段とはちょっとイメージの違うクランチ気味の比較的クリアーなトーンで非常に滑らかなフレージングで感心してしまったのですが…弦のゲージはかない太い物を使われてるんでしょうか?
いや、そうでもないですよ。ダダリオの1弦が0.095のものです。それには理由があって…デイヴのバンドでは「0.10の半音下げ」にしなきゃいけないんですよ。で…「0.10の半音下げ」と「0.095のレギュラー」ってのがほぼテンションが一緒なんで、アームユニットの調整のし直しが全然必要ないんでね。本当は0.10を使いたいんですけどネ…
変則ゲージだと手に入れるのに困ることはありませんか?
最近はスティーヴ・ヴァイもそうだけど0.095の愛用者は多いので、そうは感じないですね。マぁ…0.09でも0.10でもイイんだけど、ボクの場合アームをフローティング状態でセットしているので、テンションの違いでそれを直すのがイヤなんで0.095に落ち着きました。
それでは次ぎにアンプの方は?
インストゥルメンタルなどボク自身のバンドではメイン.アンプは、エグネーターのカスタム.ヘッド(4chのMIDI対応)で、他にもボグナーのエクスタシーを使っていま す。で、デイヴのバンドではピーヴィーの5150-2。
それはやっぱり、エディーサウンド…ってことですか?
ま…全く一緒にってのはムリなんだけど、デイヴって凄く耳が良くてね、アンプやエフェクターの事は判らなくても、音がチョっと変っただけで指摘を受けるんですよ。それにデイヴはやっぱりスティーヴ(ヴァイ)の音よりエディーの音が好きなんでね、彼の味を活かすためにはやっぱり、エフェクターはあまり多用せず、ハムバッカーでメイプル指板でってことになるんですヨ(笑)
指板の話しが出ましたが、引田さんの中でメイプル・ローズの使い分けの基準というのは?
ローズ指板のサウンドはベストなのですが、その日の気分や照明の事でメイプル指板のギターを使う事もあります。それにやっぱりメイプルは強い!マホガニーネックだとツアーに持って出ると折れたりすることがありますもんね。
それでは、音楽性についての質問ですが…ギターインストという世界が引田さんのメインフィールドなのでしょうか?
もちろんギターインストは大好きですが、それじゃないとダメという訳ではありません。歌モノももちろん大好きですし、ボク自身もっと歌が上手ければ歌で勝負したいなとも思うんですが、インストは言葉の壁がないでしょ?日本人のボクがアメリカで勝負するにはギターインストが一番マッチしていたというだけですね。
近年ではギターインストの作品が多く発表されるようになりました。以前まではどちらかと言えばマニアックな世界と見られて来ましたが、叙々にポピュラーな音楽になりつつあるようにも思えますが、引田さんご自身このジャンルについてはどう考えておられますか?
そうですね、ボクが出してるマグナカルタ・レーベルはその種の作品を多くリリースしてますし、それにみんなよく売れてますネ!確かに“オタク系な”部分はありますが、ともかくアメリカは土壌が広いんですよ。それこそ子供からおばあちゃんまでCDを買いますから、日本よりも色んな種類の音楽が存在できると思いますね。
そんな引田さんの最新のサウンドが聴ける音源をご紹介ください。
リットーミュージックより、教則DVD「ロック・ギタリストのための ハイテク即興自由自在」が発売中です。あとレイ(ルジアー/Dr.)とビリー・シーン(B)とやっているユニットの作品もアメリカではもう出ていますので、是非聴いてください。又、今回のレイにしても、トッド・ジェンセン(B)にしても、ボクが日本に来る際一緒にやって来るミュージシャン、みんな素晴らしいプレイヤーたちなので、そんな彼らの演奏にも是非注目して欲しいですネ!
では、楽器屋屋さんについて引田さんが感じておられることを是非、忌憚なくどうぞ。
そうですね…日本の楽器屋さんは、試奏の時店員さんがチューニングを合わせて、ピックを渡すじゃないですか。アメリカではそんなことは一切ない…他にも「メイプル指板は音が硬く、ローズ指板は音が甘い」など言葉での情報を与え過ぎると思いますネ。それは親切だし、何も知らない子に正しいことを教えてあげることは大事だとも思うけど、もっと本人に音から自由に感じさせてあげることも大事じゃないかナとも思います。アメリカのテキトーさがもっとあってもイイかなと思いますネ。それと、入りづらい雰囲気を持ったお店がまだありますね。初心者の子たちのために、もう少し敷き居を下げてあげてもイイんじゃないかなと思いますネ。音楽は楽しいモノ…その楽しい音楽のための楽器。だから楽器屋さんは楽しい場所であって欲しいと思います!
The Hideous Sun Demons  ●2007年8月13日/京都・河原町 都雅都雅
猛暑の京都へ、行ってまいりました!The Hideous Sun Demons!Dr.はすっかりお馴染みのテクニカルヒッター、レイ・ルジアー、Ba.はWネックを操る西本圭介。2年前にも同じ都雅都雅で同じLINE UPを観たのですが、白熱のインタープレイに圧倒されつつも今回感じたことは…「楽しい!」でした。聴いて楽しい!観て楽しい!素晴らしいR&Rエンターテイメントであった!と思います。ファン層も拡がっています。途中機材トラブルによるブレイクもありましたが、レイ・西本のパフォーマンスで見事にフォロー。その後Toshiはエグネイターにダイレクト・プラグinでプレイを再開。まるで何ごとも無かったかのように堂々と魅せる!聴かせる!今後はプレイヤーとしてはもちろんですが、パフォーマーそしてミュージシャンとしてのThe Hideous Sun Demonsを是非是非ご注目を!
●DVDビデオ・ワークショップ・シリーズ
◆ロック・ギタリストのための ハイテク即興自由自在
■お問い合わせ:リットーミュージック
■インストラクター:トシ・ヒケタ
■仕様:約70分/譜例集/
   【初版限定】トシヒケタ・シグネイチャー・ピック
■価格:3,990円(本体3,800円+税)
■発売日:発売中
■JAN:4958537110395
■詳細情報:《コチラ》
13のサンプル曲を使った
ロック・ギタリストのための実践的ハイテク・アイディア集

「テクニック」とは単なる技術のみにあらず! 例え高度なテクニックを身に付けても、それらを即座に自分なりのフレーズとしてプレイする“アイディア”と“センス”がなければ意味がない。“決められたフレーズや型どおりのプレイにとどまることなく、ハイテクを駆使してロック・ギターをかっこよく即興的に自由自在に操る”というのが、本作品のテーマであり、ここに紹介するのはそのためのアイディア集でもあります。インストラクターは、現デヴィッド・リー・ロス・バンド、Hideous Sun Demons、そして名門音楽学校MI LA校講師のトシ・ヒケタ。13のサンプル曲を使って“ハイテクを駆使したロックの即興のかっこよさ”と、実際のプレイに取り入れていける“おいしいアイディア”を存分に披露した内容です。このDVDで、皆さんも“ハイテクを駆使したロックの即興の可能性”に挑戦してみてください。
インタヴュー:2007年6月7日(木)/大阪スクール オブ ミュージックにて
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モモセのToshi Hiketaモデル・ストラトキャスター。PUはマイケル・ランドゥーから譲り受けたというセイモアダンカンのカスタムモデル。
※写真提供:East Village Guitars

日本国内での活動で活躍する、エグネイターの4ch.アンプとエフェクトボード。TCのペダルG-Systemは、トシ・サウンドのブレイン(中核)です。
※写真提供:East Village Guitars
2007.8.13 at TOGATOGA




■関連リンク
Toshi Hiketa Official Website
ライブハウス 都雅都雅(トガトガ)
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